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NEDO 浮体風力基盤開発FLOWRA採択

 NEDOは、来年度から新たに実施する、浮体式洋上風力における共通基盤開発について、浮体式洋上風力技術研究組合(FLOWRA)を採択した。既報の通り、グリーンイノベーション基金の一環として、洋上風力の低コスト化に関する技術開発を推進しており、浮体式洋上風力については、多様な形状、風車・浮体間の連成解析などにより、依然として高コストであることを指摘。大量生産やコスト低減を図る上では、風車メーカーと浮体メーカーに加えて、これらをシステムとして統合し、海域に導入するエンジニアリング事業者などが密に連携する必要性を示している。
 電力10社をはじめJERA、Jパワー、ユーラスエナジーホールディングス、三菱商事洋上風力、丸紅洋上風力などが参画するFLORAは、コスト・リスクを低減させる研究テーマなどに共同で取り組み、浮体式洋上風力の広域・大規模な商用化を実現するため、昨年3月に設立。国内のゼネコン、マリコン、材料・造船・重電メーカーなどと強力にタッグを組んで、技術開発を推進する方針を示している。  

 また、浮体式洋上風力のグローバル市場の拡大、海外プロジェクトへの参入も視野に、商用プロジェクトで先行する欧州・米国などと連携を図る考え。グリーンイノベーション基金を通じて、30年までに風況などの一定条件下において、浮体式洋上風力を国際競争力のあるコスト水準で商用化する技術確立に向け「浮体式洋上風力発電の社会実装及び国際展開に向けた共通基盤技術の開発」を加速する。
 具体的には、NEDOの支援約40億円を受けて、〇浮体システムの最適な設計基準・規格化開発、〇浮体システムの大量/高速生産技術開発、〇大水深における係留・アンカー施工技術開発、〇大水深に対応する送電技術開発、〇遠洋における風況観測手法開発―の取り組みを進める。