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JEPX 今年度最終BLオークション実施

 日本卸電力取引所(JEPX)は今月21日から31日まで、ベースロード(BL)市場における今年度第4回目のオークションを実施する。今年度最終となる同オークションは「1年商品・固定価格取引」のみを対象とし、大規模発電事業者からの供出は任意となる。電力10社とJパワーが保有するBL電源の電気の供出を制度的に求め、新電力が年間固定価格で購入する同市場では、昨年11月に1年と2年商品を対象とする今年度第3回オークションを実施した。
 その結果「1年商品・固定価格取引」の売応札量は、前年度第3回の約98・9%となる、約158・8億kWh、買応札量は同約154・9%の約83・3億kWhだった。近年は、オークション回数を重ねるごとに、買応札量が減少していく傾向にあったが、 約定量が低い水準で推移した今年度は、第2回と比べて、約112・7%と上昇に転じた。
 約定量は約17・5億kWhとなり、昨年度第3回の約定量の約161・1%と大幅に増加。約定率については、昨年度と比べて低い水準が続いていたが、昨年度第3回と同水準まで上昇しており、経産省エネ庁は「買手・売手の応札価格の目線が合ってきた様子がうかがえる」としている。
 一方で、「1年商品・事後調整付取引」の約定量は、約2.6億kWhとなり、昨年度第3回の約26・5%と大幅に減少。売応札量は約267・3億kWh、買応札量は約24・7億kWhで、前年度第3回と比べて、売応札量は大きな変化は無かったが、買応札量は約127・3%と増加した。「2年商品・事後調整付き取引」は、今年度第1回、第2回に引き続き、全エリアで約定は無かった。約定価格については「1年商品・固定価格取引」が、東日本エリアでkWhあたり16・05円、西日本で同13・36円、九州13・53円となり、今年度第1回・第2回オークションと比較して上昇した。「1年商品・事後調整付取引」は、西日本エリアで12・61円となり、前年度に続き固定価格取引の価格よりも低い結果となった。