NISC 重要インフラ一斉CS演習12月開催
内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)は12月5日、電力など重要インフラを対象とした、官民連携サイバーセキュリティ(CS)演習の一環として、全分野一斉演習を実施する。防護基盤の強化に向けて、障害対応体制の有効性を検証するため、官民連携演習、全分野一斉演習などで構成する分野横断的演習を推進。このうち一部の重要インフラを対象に、試行的に行う官民連携の演習に対し、15分野の重要インフラ事業者が参加して、各事業者の対処を確認・強化する、全分野一斉による演習を実施するもの。
06年度から毎年度実施する一斉演習は、オンラインによる机上演習で、普段の業務環境で演習に取り組むことができると共に、各組織の実態に即した、より実践的な演習であることが特徴。NISCと経産、国交、総務省などの所管省庁、電力をはじめガス、石油、情報通信、港湾などのインフラ事業者が参加する。昨年度は、集合会場とオンラインを合わせて、過去最多となる819組織、6574人が参加した。今年度は、同実績を上回る838組織の参加を見込む。事前準備、演習当日、事後改善―で構成する同演習では、事前に自組織における課題・リスクを洗い出し、改善を実施した上で、演習当日は、自組織の規定・マニュアル・BCP(事業継続計画)などが機能するか―を確認し、新たな課題を抽出する。さらに事後には、演習アンケート、意見交換会、フォローアップなどを通じて、当日に抽出した新たな課題を基に、改善を図るスキームとなる。