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エネ庁 省エネ法対象拡大で社用車エネ報告

 経産省エネ庁は、省エネルギー法の対象を拡大し、社用車・公用車が使用するエネルギーについても、中長期計画の作成や定期報告の対象とする考えを示した。省エネ法の輸送に関する規制では、貨物と旅客を事業として運送する自動車と、貨物を運送する自家用の自動車が、工場などに関する規制では、事業者が所有する自動車のうち、工場敷地内を走行する、例えばフォークリフトなどの自動車が、それぞれ定期報告などの対象となっている。これらの規制では、企業の自家用乗用車や自家用バスは対象になっておらず、同庁は、中長期的なエネルギー消費原単位の年平均1%以上の低減を促すと共に、合理化目標や非化石エネルギー転換目標を達成するための措置を強化するもの。
 対象には、二輪車や原動機付自転車も想定しており、使用するエネルギーを、ガソリン車は揮発油に計上、電気自動車(EV)は電気に計上するなど、種別ごとの報告に計上することを求める。自動車などのエネルギー使用量は、原則として燃料の使用量から算出し、把握が難しい場合は、燃費と走行距離からの算出も認める。原単位改善率を適正に評価するため、報告初年度は移行措置として、従来どおりの報告も併せて求める。また報告では、「エネルギーの使用の合理化に関する事項」「電気の需要の最適化に資する措置に関する事項」「非化石エネルギーへの転換に関する事項」の欄などに取り組みを記載することも可能とする。
 なお、電力10社は、EVなどの車両電動化に向けた取り組みを進めており、レベニューキャップ制度に基づき、一般送配電事業者の期中評価を行っている電力・ガス取引監視等委員会は、先月開催した料金制度専門会合において、その取り組み状況を確認。各事業者が、車両電動化への目標を設定し、継続して取り組んでいることを評価した。沖縄電力を除く9社が、事業計画において車両電動化目標を設定。9社の昨年度末時点での電動車両導入累計と、今後の取り組み目標は次の通り。〇北海道電力ネットワーク(NW)=60台、27年度社有車100台以上EV化、〇東北電力NW=116台、30年度全車両電動化、〇東京電力パワーグリッド(PG)=777台、25年度50%、30年度100%業務車両電動化、〇中部電力PG=186台、30年度全車両EV化、〇北陸電力送配電=43台、27年度乗用2WD車EV化進捗率90%、30年度同100%、〇関西電力送配電=237台、30年度全保有車電動化、〇中国電力NW=136台、27年度乗用車電動化70%、貨物車電動化20%、30年度乗用車電動化100%、〇四国電力送配電=32台、30年度業務用車両100%電動化、〇九州電力送配電=293台、30年度業務用車両100%電動化。