経産省、東電HD 福島県産品の販売支援策が奏功
経産省が、農水省と復興庁の協力を得て展開する「魅力発見!三陸・常磐ものネットワーク」、東京電力ホールディングス(HD)が、流通事業者やイベンターなどの協力を得て展開している「発見!ふくしま」など、官民が共同で進める福島県産品の販売支援プロジェクトが奏功し、同県産品の売り上げが、県が運営する2つのアンテナショップ(AS)で昨年度、いずれも過去最高となったことが明らかになった。経産省が同省内で開催する「福島復興マルシェ」や、東電HDが首都圏の様々な場所で開催する「発見!ふくしまフェア」などの盛況はもちろん、そうした取り組みの評判を聞いた人の福島県産品への関心度の向上やインバウンドの増加などが、売り上げ好調の背景にあるとみられ、県は今年度、さらなる県産品の拡販を期待する。
県が展開するASのうち、県産品を常時5500品取り扱う福島市の県観光物産館では、昨年度の販売額が「東日本大震災発生前と比べて約4倍の10億860万円」(同館)と、過去最高を記録した。また、県が東京都中央区に設けているサテライト型AS「日本橋ふくしま館‐MIDETTE(ミデッテ、約2500種類の県産品を取り扱い)も「昨年度は、これまでの最大だった18年度の4.4億円を更新する過去最高の売上となった」という。ASの集客と売上額は「利用者のクチコミに大きく左右される」(広島県のAS/ブランドショップ・TAU)といい、経産省は今後も、福島県産品の販売支援を、官民共同で展開していく考えだ。