国交省 浸水センサ実証の規模を大幅に拡大
国交省が22年度から取り組む「ワンコイン浸水センサ実証」への関心が年々高まる中で、今年度は162の自治体、45の企業などが同実証を実施する。近年、大雨による浸水被害や河川の氾濫が頻発しており、面的に浸水の状況をいち早く把握し、迅速な災害対応を行うことが重要となっている。そうした課題を踏まえて同省は、浸水センサを用いて、リアルタイムに浸水状況を把握する仕組みの構築に向けた同実証を推進。民間企業と国や自治体などの様々な関係者が、浸水の危険性がある地域に浸水センサを多数設置し、機器の特性や情報共有の有効性などを検証する。
同実証は、22年度に5自治体、11企業・団体で開始し、昨年度は58自治体、26企業などが参加。今年度は、1月と6月の2回にわたって、公募を行っており、一次公募により76自治体、15企業―が新規参加者として加わった。さらに2次公募の結果、このほど27自治体と、東電タウンプランニング(TP)、日本工営福島事務所など6企業が、同実証に参加することが決定した。東電TPは21年から、電柱上の受信機と小型浸水センサを利用した、浸水検知システム「ウォタピ」の提供を開始しており、今回の実証では、埼玉県越谷市において同システムの有効性を実証する。