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四国電 徳島県などと蓄電池産業の振興推進

 四国電力は、徳島県や徳島大学などと協力して、EVなどに欠かせない蓄電池産業の振興を図るための経済振興プロジェクトを開始する。同県は「蓄電池製造業の製造品出荷額が全国トップクラスにある」(県経済産業部企業支援課)ことから、脱炭素社会において、世界的な市場規模が50年に100兆円まで拡大すると期待されている蓄電池関連産業を「当県の新たな産業の柱として位置付ける」(村上耕司・副知事)方針を決定すると共に、同方針を履行するための「徳島バッテリーバレイ構想」を立案。四国電などの協力を得て、39年度までに関連製品の出荷額を3000億円にアップさせる目標の実現を目指すもの。そのため県は、月内を目処に、四国電や徳島大をメンバーとする「徳島バッテリーバレイ構想推進会議(仮称)」を立ち上げて、同会議(年2回程度の会合を予定)を計画推進組織に、産学官の連携・協力で蓄電池関連企業の誘致や人材の育成などを進めながら、地域経済の活性化を目指す。
 同会議は、県が今月5日に公表したバッテリーバレイ構想に基づき、○蓄電池の生産に必要な関連産業や企業の誘致、○用地の確保と道路網の整備、○県有施設や商業施設への蓄電池の導入促進、○ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及拡大―などを進めるための戦略を立案する。具体的には、電解材料やセル・モジュール化材料、組み立て装置などへの新規参入を見込んでいるほか、不足しているセパレータ(電池の正極と負極の間の板状材)メーカーの誘致にも注力する考えで「同会議で産学官の連携を強化して、構想を早期に具体化させる」(村上副知事)考えだ。