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エネ庁 原子力活用へ地域共生・国民理解促進

 経産省エネ庁は、原子力の稼働状況に伴う立地自治体の課題を分析した。昨年度に原子力立地地域などから寄せられた、延べ46通の要望書を基に、立地自治体の課題について整理したもので、許可前は「審査の効率化」「早期稼働に向けた電力会社への働きかけ」、許可後は「原子力の必要性などの国民への説明」「使用済み燃料のバックエンド対策」「安全対策」に関する要望が多いことを示した。
 また、稼働状況にかかわらず「再生可能エネルギーの導入を含めた地域振興の取り組みへの支援」「避難道路など原子力防災対策の充実」「原子力政策の明確化・推進」を求める内容が多いことも指摘。地域振興に関しては、地域資源を活用した産品開発、販路開拓などに加えて、道の駅・地域商社の立ち上げといった、地域の面的な稼ぐ力の向上や、医療・福祉・公共交通などの社会的課題解決につながる取り組みの広域化、高度化が求められている。
 同庁は、そうした地域課題の解決に向けて、これまで実施してきた電源立地交付金などによるインフラ整備や地域振興などへの支援に加えて、昨年4月から、立地地域に対するきめ細かい支援、国と地域の率直な意見交換・政策対話を図る取り組みを開始。同庁・地方経済産業局の職員約100人で構成する「地域支援チーム」を立ち上げ、これまでに約800回におよぶ立地自治体などへの訪問を行い、原子力政策に関する理解活動、地域振興、避難計画の策定・充実に対する支援を実施している。また、原子力政策の方向性や地域課題の認識を共有し、政策の実現、地域課題の解決を図る場として、国と原子力関係自治体22市町村の首長をメンバーに「原子力政策地域会議」を創設した。
 一方で、原子力に関する世論について同庁は、全国紙各社が実施する世論調査の結果に、近年変化が見られることにも注目。再稼働への肯定意見が増加し、否定意見が減少する傾向にあることを示した。また、日本原子力文化財団が06年度から継続的に行っている世論調査においても、近年、「即時廃止」は減少傾向にあり、「増加」「維持」は20年度から23年度にかけて、年々増加している。昨年度調査では、若年層ほど「増加」「維持」が多く、高年齢層ほど「徐々に廃止」「即時廃止」が多い傾向にあることも判明した。