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電取委 中部電PGの随意契約△㎾調達を評価

 電力・ガス取引監視等委員会は、中部電力パワーグリッド(PG)による、随意契約での調整力(△㎾)の調達を認める考えを示した。同社より、中部エリアにおける需給調整市場からの週間商品の未達実績(24年度実績)が8割を超えており、緊急的にブラックスタート(BS)機能契約のある、揚水機の△㎾を随意契約で調達し、△㎾を確保したい―との相談を受けて検討。このほど開催した制度設計専門会合に対して、事務局の評価として示したもの。
 同評価では、△㎾は需給調整市場を通して調達し、同市場での調達が困難である場合は、電源などの参加機会の公平性・コストの適切性・透明性の観点から、公募で行うことが望ましい―との考えを提示。その上で、△㎾の未達率が他エリアと比べて著しく大きい同エリアにおいて、随意契約で△㎾の一部を確保し、エリアの安定供給を確保する行為は「合理的でない行為とは言い切れない」と評価した。
 電取委は、中部電PGに対して、随意契約によって△㎾を調達する際には、コストの透明性を担保する観点から、相対交渉において、BS機能提供事業者の提示額の適切性を確認した上で、契約することを求める。契約価格、相対交渉の内容、事後精算の額などについては、同委が厳正な事後監視を行う。また、同調達による△㎾量は、需給調整市場の募集量から控除することを想定。具体的な控除方法に関しては、経産省エネ庁や電力広域的運営推進機関との協議を行い、決定することが望ましい―との考えも示した。