GXリーグ GX人材市場に向けスキル標準
電力10社など国内企業747者が参画する「GX(グリーントランスフォーメーション)リーグ」は、GX人材に求める「GXスキル標準」を公表した。昨年11月から、同リーグにGX人材市場創造WGを設けて検討を進め、その成果としてこのほど、GX人材が身につけるべき知識、学習が期待される項目を定義した「GXリテラシー標準」と、GXに必要な人材類型や、各人材類型の中に、活躍する場面・役割りの違いを想定して、複数のロール(役務)を定義した「GX推進スキル標準」で構成する、GXスキル標準を策定したもの。WGメンバーには中国電力、オブザーバーとして関西電力が参加。GX関連人材の求人数が増加する一方で、転職実施者が伸び悩む状況を踏まえて、GX人材市場を垂直的に立ち上げることを目的に検討を行った。
経営層を含む、GXに関わる全ての人材を対象とするGXリテラシー標準は、GXに関する情報を有効活用できる能力、GXリテラシーとして身につけるべき知識に関する学習の指針とするもの。GXリテラシーを身につけた人材として、〇経営層=GXに取り組むことは経営そのものと認識している、〇サステナブル・GX推進担当=自社のGXの取り組みを理解し、上長の指示に従い、社内外に発信できる、〇営業担当=顧客とGX・脱炭素に関する会話ができ、話を振り出すこともできる―ことを想定。それぞれの立場に合わせた活用方法や、その具体例を示している。
GX推進スキル標準では、GX推進人材として、GXアナリスト(目的設定・方法設計・分析を行う)、GXストラテジスト(状況情報の分析、環境・経済指標を踏まえた計画を立案)、GXインベンター(環境・経済指標の両面で大きく推進する重要なビジネス・技術を発見・開発)、GXコミュニケーター(各ステークホルダーとの対話・交渉を通じて自社計画の実現を推進)―の4つの人材類型をそれぞれ定義。類型ごとに、算定、削減計画、経営・事業企画、事業・商品・技術開発、IR・広報、オペレーションといった役務を提示した。さらに、各役務に求められるスキル・知識を定めると共に、GXアナリストの算定とGXストラテジストの削減計画では、スキルレベルを1~4まで定義し、具体的に必要な人材レベルの検討につなげる。
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