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エネ庁 系統制約での出力制御検証結果公表へ

 経産省エネ庁は、系統制約による自然変動電源の出力制御に対する、検証結果の公表について整理した。再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、円滑に系統接続を進めるため、系統混雑時の出力制御を条件に、新規接続を許容する「ノンファーム(NF)型接続」を進めてきた。21年1月から空き容量の無い基幹系統において、さらに今年4月からはローカル系統でもNF型接続の受け付けを開始。6月末までに同接続による契約申し込みが約1100万㎾、その前段階の接続検討は約5870万㎾に達しており、再エネなどの円滑な接続に向けて同庁は、出力制御の予見可能性を高めることに加えて、出力制御の適切性を確認することも重要―と判断。このほど開催した電力・ガス基本政策小委員会系統WGにおいて、出力制御の事後確認に関する基本的な考え方、公表のタイミング、確認対象の選定方法などを示すと共に、系統制約により実施した、①出力制御ルールに基づく出力制御の具体的内容、②自然変動電源の出力制御を行う必要性―に関する検証結果を、指針「系統情報の公表の考え方」の公表項目に加える考えを示した。
 具体的には、一般送配電事業者が、需給制約により自然変動電源の出力制御を行った場合は、電力広域的運営推進機関が出力制御の適切性を確認し、その結果を公表しており、基幹・ローカル系統の混雑時においても、自然変動電源の出力制御を行った場合には、出力制御ルールに基づき、適切に出力制御されたか―を事後的に広域機関が確認する。系統ごとに電源構成が異なり、確認対象も多いことが想定されるため、月単位の確認結果は、翌々月末を目途に公表する。また、系統混雑の発生状況や検証体制などを考慮して、確認数が多くなる場合は、対象系統数、対象日数、過去の確認回数などの状況に応じて、確認対象を選定する。