環境省 洋上風力アセスで海域利用法と連携
環境省は明日13日、「洋上風力発電の環境影響評価制度の最適な在り方に関する検討会」を開催し、再生可能エネルギー海域利用法と連携した、新たな環境アセスメント制度に関する検討を進める。新制度では、海域利用法に基づく区域選定までの過程で、同省が環境配慮の手続きを行うことを想定。都道府県からの情報提供により、洋上風力事業が見込まれる区域について、環境配慮が必要な事項を同省が選定し、その影響を文献調査結果に基づき予測・評価する。同予測・評価では、有識者から情報収集・意見聴取を行う考えで、具体的な区域が明らかにされない段階での情報収集は非公開で実施し、事後的に結果を公表する。
さらに、環境配慮手続きの結果を踏まえて同省は、事業実施前の環境アセスメントや、事後のモニタリングでの実施項目・方法を取りまとめた「設計書」を策定。原則として有望区域の公表後に同設計書案を公表し、説明会を実施すると共に、経産省、地方公共団体、住民からの情報収集・意見聴取を経て、同書を確定・公表する。事業者の選定に向けた公募占用指針には、同設計書に基づいて、事業者が最終段階のアセスメントを適切に行うことを明記する。
同公募にあたっては、環境省が行う現地調査結果を踏まえて、環境影響が懸念される項目の洗い出し・重み付けを同省が行うと共に、経産省、国交省との調整により、海域利用法における促進区域指定や事業者公募の仕組みに反映。促進区域の指定段階において重大な影響を回避・低減するため、必要な部分の風車の立地制約を加える―といった措置を検討する。事業者は、公募プロセスで提出した事業計画に基づき、同省が示した設計書や、アセス項目の洗い出し・重み付け結果を活用し、最終段階の環境アセスを実施した上で、評価書案を取りまとめる流れとなる見通し。