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監視委 インバランス未収に備え保証金請求

 電力・ガス取引監視等委員会は、インバランス料金の未収リスクに備えて、託送約款に保証金の請求事由を追加する措置を求める。小売り電気事業者と一般送配電事業者が、需要家へ電気を供給するために締結する託送供給契約について、小売り事業者によるインバランス料金や託送料金の未払いが続く事例が散見されている。その未収額は、20年4月から22年4月までの2年間で約450億円に上り、同委はこのうちの多くが、インバランス料金であることを指摘。現行の託送約款は、未収リスク抑制の観点から、〇料金の支払い延滞、〇新たな供給開始、〇契約電力などの増加―の場合に、一送電は必要に応じて保証金を求めることを定めているが、インバランスの大幅な増加を理由に、保証金を求めることは明示されていない。そのため同委は、インバランス料金の未収リスクに備えた保証金を求めることができる旨を新たに加えた約款改定により、一送電が同保証金を求めた結果、小売り事業者が保証金を支払わない場合は、未払いを理由とした解約を行うことを提案した。
 具体的には、〇調達率が急激に低下するなど、インバランス量が急増、〇インバランス量が大規模、〇一送電によるインバランス改善要求に小売り事業者が応じない―ことを理由に、一送電が必要に応じて保証金を求める運用を開始する。同運用について同委は、保証金を求める必要性や、インバランスの発生に関する事情も十分に考慮した上で、慎重に行うことが妥当―と判断。一送電による保証金請求に対して、同委においても適切に監視する考えを示した。