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広域機関 新たな計画外停止率の算出を依頼

 電力広域的運営推進機関は、計画外停止時間の算出方法を見直し、改めて計画外停止率を集計する考えを示した。供給信頼度に関する検討において、昨今の需給逼迫の要因の一つである電源の計画外停止について、計画外停止率と算定の考え方が実態と乖離していないか―を確認する必要性を指摘。現状では、計画外停止率は至近3か年平均の実績から算定し、3年周期で見直している。計画外停止実績は、翌日計画で稼働予定の電源を対象に集約しており、数日後に運転制約・停止を見込む場合には計画外停止と扱えない―といった課題がある。そのため同機関は、本来の「供給計画時点からやむを得ず増加した停止計画量」を計画外停止と扱うことが望ましい―との判断に基づき、「発電機作業停止時間実績」から「供給計画での作業停止予定時間」を引いた時間を、計画外停止時間とする手法を提案した。
 同機関は、同手法を用いることで、補修計画の工程見直しや同調などによる相殺も織り込んだ上で、追加となった作業停止時間を扱うことができる―と判断。また、現状は翌日計画で稼働予定の電源を対象にトラブル停止を抽出しているのに対して、同手法により年間~翌日までに発生するトラブル停止についても、カウントすることが可能となることを想定しており、新たな算定方法の分析を進める方針を固めたもの。具体的には、来年度を予定していたデータ集計を1年前倒しして実施。発電事業者に対して、来月30日までに同方法に基づく19~21年度の計画外停止実績(同停止率)を提出するよう依頼する。発電事業者から受領した同停止率については集約、分析・検証して今年12月にも「調整力及び需給バランス評価等に関する委員会」に諮り、分析結果も踏まえてその扱いに関する検討を進める。