主な記事 詳細

過去の主な記事

一送電 再給電方式導入に向け周知・広報開始

 一般送配電事業者は、基幹系統利用ルール見直しの一環として導入される、再給電方式(調整電源の活用)に関する周知、広報について、今月末を目途に開始する。再生可能エネルギーの主力電源化に向けて経産省エネ庁は、ノンファーム型接続とメリットオーダーによる混雑処理へ変更する方針を決定。同混雑処理の暫定的な措置として、一送電に対して再給電方式での対応を求め、できるだけ速やかに市場主導型に移行する考えを示している。既報の通りノンファーム型接続は、今年4月にも全基幹系統で適用され、同接続適用電源が系統連系できる可能性があるエリアにおいては、再給電方式を順次開始。今年12月末までには全ての一送電が同方式を導入することを予定しており、十分な周知期間を確保するため一送電は、電力広域的運営推進機関と共に、新たな方式の理解醸成に向けた広報を進める。
 再給電方式は、混雑系統内外の電源に対して一送電が、同量の下げ指令・上げ指令を出して混雑を解消する仕組み。ゲートクローズ後の送電容量不足により、発電計画の一部で送電できないことが判明した場合に、調整力への指令と同じ仕組みを用いて、メリットオーダーで下げ・上げを指令する。一送電は、27年度の再給電による電力量を計7700万kWhと試算しており、同試算に対して上げ指令と下げ指令の値差が2円の場合は約1.5億円、同6円では約4.6憶円の費用が発生することが見込まれている。同費用について電力・ガス取引監視等委員会は、市場主導型への移行を前提に一般負担とする検討結果を提示。仮に再給電の運用期間の長期化や、混雑の頻度・量に関する見通しの大幅増といった大きな状況変化があった場合には、改めて同費用負担の在り方を検討することが適当―と整理している。