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中国電NW 広島市再開発で都市計画案提出

 中国電力ネットワーク(NW)は、広島市の中心部に所有する基町ビル(7階建て・延床面積7151㎡)を中心に、市や広島商工会議所などと共同で計画する大規模再開発プロジェクト「基町相生通地区第一種市街地再開発事業」の履行に向けて、月内にも市の都市計画審議会に都市計画案を提出する。既報のように同事業は、市道を挟んで広島県庁と向かい合う好立地にある基町ビルと、隣接する市営駐車場、朝日ビルディング所有の駐車場を合わせた中区基町9、12、13番を用地に、オフィスや変電所(名称未定)などで構成するタウンエリアを整備する「官民連携による当市のリーディングプロジェクトとなる取り組み」(市)。  

 中国電NWは、同じく地権者である市や商議所、朝日新聞社、朝日ビルディング、さらに同事業の開発計画コーディネーターを務める都市再生機構との6者で、事業主体(共同施行者)として、約7500㎡の用地に、31階建て(高さ160m)の高層棟と、中国電NWの変電所を含む変電所棟(5階建て)、市営駐輪場(同)を整備する。このうち、高層棟の低層階に商議所本部、店舗、駐車場、中層階に事務所、高層階にホテルをそれぞれ設けて「産業支援機能の集約により、市経済の振興と活性化につなげる」(同)。
 都市計画案提出後は、今年度中の都市計画決定を経て、22~23年度に施行認可や権利変換計画の認可を行った上で着工。27年度に高層棟と変電所棟、29年度に市営駐輪場棟の完成を目指す。施工は、事業化検討パートナーに迎えている竹中工務店に発注する。同じく、テナントなどの誘致・管理はオリックス不動産が担務する。プロジェクト推進にあたっては、世界遺産に登録されている原爆ドーム周辺の景観の改善―をコンセプトに「にぎわいのあるまちの形成を目指す」(同)考えだ。なお、計画の中心となる基町ビルは、965年の竣工で、中国電が02年にリニューアルを行っている。