東電HD、東電PG 本店ビル22年度に解体
東京電力ホールディングス(HD)の現本店ビルの、22年度の解体が決定した。東京電力パワーグリッド(PG)が地権者として参加する、東京都千代田区での大規模再開発プロジェクト「内幸町一丁目街区開発計画(仮称)」の、同年度中の着工に伴うもので、東電HDグループの新本店は、既設本店ビルを解体後に同跡地に新設されるサウスタワー、または隣接するセントラルタワー内に設けられる予定だ。工事は、街区を構成する3つのエリアごとに進め、このうちサウスタワーは、東電PGと第一生命、中央日本土地建物、東京センチュリーの4社が事業者となって、43階建て(地下5階)・延床面積31万㎡・高さ230mのビルを新設し、オフィス、商業、宿泊、ウェルネス促進施設などを置く。その隣に設けるセントラルタワーは、東電PGと三井不動産、NTT都市開発、公共建物を事業者に、46階建て(地下6階)・同約37万㎡・同230mのビルに、オフィスや宿泊施設、商業、ホールなどを設ける。竣工と供用開始は両タワーともに、29年度中を予定している。
一方、セントラルタワーの隣に設ける複合施設ノースタワー(46階建て・地下4階)は、既設の帝国ホテル東京を24年度中に解体して着工し、36年度中を目処に同ホテルの新本館を設ける(事業者は同ホテルと三井不動産)。3つのエリア全体の供用開始は37年度からとなるが、東電HDの新本店のオープンは先行して29年度中となる見通し。新本店ビルに隣接する都立日比谷公園も、33年に迎える開園130周年に合わせて大規模な再整備が行なわれることになっており、東電HDグループの新本店ビルを新たなランドマークに、日比谷の街が大きく生まれ変わることになりそうだ。なお、解体する既設の現本店ビルは、14階・延床面積5・95万㎡で、972年竣工。設計・施工は鹿島建設。