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経産省 ゼロエミ企業と投資家との対話の場を設置

 経産省は、日本経済団体連合会、NEDOと連携して取り組む「ゼロエミ・チャレンジ」に挑む企業を後押しするため、「革新的環境イノベーション戦略」に掲げる39の主要テーマごとに今後、投資家、政策立案者などとの対話の場を設ける考えを示した。脱炭素化社会の実現に向けて、イノベーションの取り組みに挑戦する企業を「ゼロエミ・チャレンジ企業」と位置付け、第1弾としてこのほど、電力各社・子会社などを含む計320社の企業リストを作成。今月9日にオンライン形式で開催されたTCFDサミットの場で、梶山弘志・経産相が同リストを公表した。
 同リストは、今年1月に策定された革新的環境イノベーション戦略に紐付く同省の事業や、NEDOが実施する28プロジェクトの対象であると共に、ゼロエミ・チャレンジの趣旨に賛同した企業をリストアップしたもの。同省は、水素やCCS、再生可能エネルギーなど同戦略に掲げる注目度の高いテーマごとに、ゼロエミ・チャレンジ企業と投資家などとの対話の場を設けることで、技術動向に留まらず、経営戦略としてのイノベーションの動向について、理解醸成を図る考え。さらに、民間資金がイノベーションに呼び込まれることを期待しており、ゼロエミ・チャレンジ企業を投資対象とした、金融商品の組成などにつなげるため、投資家などに活用可能な情報を更新していく方針。農水、国交、環境省といった他省庁と連携して今後、同リストの拡充を図り、来秋には第2弾のリストを公表する。
 なお、ゼロエミ・チャレンジ企業320社のうち、37社が電気・ガス・熱供給業種の企業で、電気事業者では北海道、東北、東京(東京電力ホールディングス)、中部、北陸、関西、中国、四国、九州の9電力と、東北電ネットワーク(NW)、東電パワーグリッド(PG)、東電エナジーパートナー、中部電PG、関西送配電、中国電NW、JERA、Jパワーが参画。さらに、東北緑化環境保全、関電工、東光高岳、中部電力ミライズ、きんでん、エネゲート、大崎クールジェン、九電テクノシステムズ、ニシム電子工業、西日本技術開発、九電みらいエナジー、ひびきウィンドエナジー、エナリスなどのグループ各社や、10電力、Jパワーなどのエネルギー各社が出資する日本CCS調査、東北、北陸、関西、九州電などが出資する地熱技術開発が名を連ねている。