主な記事 詳細

過去の主な記事

経産省 なでしこ銘柄の選定で執行役員比率加え

 経産省は、東京証券取引所と共同で12年度から実施する「なでしこ銘柄」の選定について、今年度から新たに女性執行役員の比率を重点ポイントに加える。同銘柄は、女性活躍に優れた上場企業を「中長期の企業価値向上」を重視する投資家にとって魅力ある銘柄として紹介。企業への投資を促進し、各社における取り組みの加速化につなげることを狙いとするもので、これまでに143社(全体順位上位15%程度以上のスコアの企業のうち、同銘柄として選定されなかった「準なでしこ銘柄」を含む)を選定している。
 具体的には、一定のスクリーニング要件を通過した企業について、東京証券取引所の全上場企業を対象に実施する「女性活躍度調査」のスコアリング結果に、財務指標(ROE)による加点を行って、業種ごとの同銘柄を選定。電力からは15、16両年度に中部電力、18年度に関西電力が選ばれており、昨年度は女性取締役登用のさらなる促進を図る観点から、女性取締役が1人以上いることをスクリーニングの要件として、同取締役が複数名いると共に、その比率が10%以上の企業には、より高いスコアを付与した。
 これに加えて今年度は、社会内での育成・昇格を経て、執行の最高レベルの責任を担う執行役員層においても、複数の女性を登用する企業には、より高いスコアを付与する。なお、執行役員制度を導入していない企業にも、業務執行を担当する役員を対象に、同様の加点を実施する。同省はこのほど、新たな要件を加えた同銘柄の今年度選定プロセスを開始。女性活躍推進に関する取り組みや、成果の実態を把握するためのアンケート調査を、専用のウェブサイトで実施する。入力のためのID、パスワードを含む案内を、全上場企業の人事部または女性活躍推進などの所管部署宛てに郵送し、11月13日までの回答を求めるもの。さらに同取り組みについて広く周知するため、来月12日13時から翌13日18時まで、同銘柄の説明会をウェブ公開する。