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送配電10社 スマートMによる速報値を発電側へ

 一般送配電事業者10社は、スマートメーター(SM)により計測された発電電力量データの速報値を、発電側へ提供するための準備を開始する。電力・ガス取引監視等委員会の制度設計専門会合を通じて、これまでに同データの提供を一般送配電事業者のサービスとして実施することを議論。同議論を踏まえて監視委はこのほど、SMにより計測された地点毎の30分電力量(速報値)について、現在一般送配電事業者が同データを小売り電気事業者へ提供しているのと同様に、発電契約者に提供する仕組みを整備することを決定した。併せて、FIP制度が22年度から導入される見通しであることから、同年度のできるだけ早い時期までに、同データの提供を開始することを求めており、これを受けて送配電10社は、データ提供のためのシステム設計の検討や、運用体制整備などの準備に着手するもの。
 同データは、送配電事業者との間で発電量調整供給契約を締結している発電事業者に提供され、データ提供に必要な費用は一般負担として託送料金で回収。発電側には、システム連携に必要な発電側のシステム改修に要する費用負担のみ求め、データ提供料などは求めない仕組みとなる。なお同データ提供について監視委は、需要側への提供と同様に、系統利用者の業務運営の円滑化や電気事業の全国大での効率化につながる―と指摘。需要側へのデータ提供に関する標準規格を定めた電力広域的運営推進機関を通じて、発電側の同標準規格も策定する考えを示している。