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NEDO 洋上風力運転維持コスト低減技術開発へ

 NEDOは今年度から、洋上風力における運転維持コストの低減につながるコア技術の開発に向けた取り組みを開始する。海域利用促進法が昨年施行されたのに伴い、再生可能エネルギーの中でも特に、洋上風力の導入拡大が期待されている。促進区域の指定や、同区域の占用計画認定制度など利用ルールの整備と並行して、洋上風力を円滑に導入できる環境を整備するためNEDOは、今年度予算4.6憶円を充当し、今後3年間にわたって同事業を推進する。
 洋上風力の運転維持費は陸上風力に比べて高く、同分野で先進地域のヨーロッパにおいても、その削減策の検討が進められている。一方で日本では運転維持費の実績と検討事例が限られており、洋上風力に導入されるべき技術開発と、その効果・コストの評価を行うことが求められている。そのためNEDOは、国内風車のダウンタイムと運転維持コストの低減、発電量の向上を目指した新たな技術開発プロジェクトを立ち上げ、各技術開発によるコスト低減効果を評価すると共に、メンテナンス会社での実適用策についても明らかにする考え。具体的には、洋上風力の発電コストに影響を及ぼす保守と修繕に関する技術として、〇洋上風車の観察・検査・故障検知・故障情報通知などを行う装置・技術やシステム、〇洋上風車における故障の修繕技術、〇高度な風車維持管理の実現につながる運搬船などの機材・技術や素材―といった事例を提示。課題設定型の助成事業としてNEDOは、これら技術の開発・実用化を目指すもので、研究開発を行う事業者を来月30日まで募集する。