九州電 指宿市と官民共同地熱開発が再スタート
九州電力が、鹿児島県指宿市と計画を進めてきた新規地熱開発事業「『地熱の恵み』活用プロジェクト」の新たな推進体制が決定した。既報のように同プロジェクトは、市所有の公営温泉施設と老人福祉センターの敷地内に蒸気井を整備し、九州電とスポーツクラブ運営のセイカスポーツセンター(鹿児島市)が新設する地熱発電所に蒸気を売却しながら、余った熱水を農業などに活用する―という市立案の官民共同スキームによる事業構想。計画の推進に向けて3者は15年、同プロジェクトに関する協力協定を締結したが、JOGMECの助成金が、温泉旅館業者の反対運動などの影響で受けられなくなった上、セイカスポーツセンターが前記協定からの離脱を申し出たことから、市と九州電が協議して事業の継続を確認すると共に、協定を一旦白紙にして市が公募を行っていた。その結果、改めて九州電を新たな共同事業者に選出すると共に、来月中に試験井掘削のための助成金をJOGMECに再申請した上で、今年度に1本、20年度に2本の試験井を掘削し、資源量調査により事業性を確認した上で、22年度の事業開始を目指すという。
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