ヒートポンプC ベトナム訪問で規格策定協力を
ヒートポンプ・蓄熱センターは、東南アジアでのヒートポンプ(HP)給湯機の普及に向けた取り組みの一環として、今年1月に実施したベトナム訪問の結果報告を公表し、省エネルギー法やHPに関する規格、ガイドラインの作成について、日本の協力を求める声が、同国政府から挙がったことを明らかにした。同センターは、アジア各国におけるHPの普及促進・技術向上に向けた継続的なネットワークの構築を目指して、日本、中国、韓国、ベトナム、インド、インドネシア、タイの7か国が参加し、11年に活動を開始した「アジアHP蓄熱技術ネットワークAHPNW」の加盟団体として普及活動を推進。昨年度にはセンター内に「東南アジアHP給湯機・蓄熱システム普及員会」を設立し、これまでにASEAN10か国を対象としたHP給湯機の関連比較や、HP普及へのロードマップ案などを作成した。
さらに同委員会は、HPシステムの認知度向上、給湯機需要などの情報収集や、現地関係者との連携強化を目指して、今年1月14~18日にベトナムを訪問。前川製作所の町田明登・執行役員を団長に、同委員会の委員を務める東京電力エナジーパートナーの花崎広隆・E&G事業本部都市事業部都市ソリューション技術グループマネージャー、関西電力の日高健児・営業本部法人営業部門法人営業技術グループ課長などが同行し、スタートアップ企業支援を行う市管轄の科学技術部門「サイゴンイノベーションHUB」、ベトナム建設省、商工省などの政府機関を訪問し、HPやZEB・ZEH、ユーティリティサービスといった最新技術を紹介すると共に、意見交換、施設調査を行った。ベトナムでは日本の省エネ法を参考とした法律を10年に公布しており、同法施行から8年が経過したのを踏まえて改正を予定。また同国には、HPの設計、設置に関する詳細な規格が未だなく、協力関係にある日本に対して同国政府は、HPセンターや今回訪問の参加企業の協力を求めたもの。