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電事連 原子力規制への検討機能ATENAに移管

 電気事業連合会は、原子力分野における全ての共通的な規制課題に的確に対応するため、これまで担ってきた規制課題の検討機能を原子力エネルギー協議会(ATENA)に移管する。原子力産業界の共通的な技術課題に対して業界全体で取り組むため、事業者とメーカーが昨年設立したATENAは、これまでに現場の安全性を効果的に高めることが特に期待される技術課題として、サイバーセキュリティ対策導入ガイドライン(GL)の立案や、非常用ディーゼル発電機の不具合の傾向と対策、不確実さの大きい自然現象への対応、原子力規制検査において活用する安全実績指標に関するGLの検討―などに取り組んでおり、今後は原子力に関する全ての共通的な規制課題について、一元的に取り扱うことを表明。沖縄電力を除く電力9社と日本原子力発電、日本原燃、電源開発の原子力事業者は、ATENAの独自ガバナンスの下で、ATENAが持つ専門性を活かしながら規制当局との対話を進める考えを示した。

 一方で電事連は、これまで行ってきた、共通規制課題以外の事業活動における政策的課題や共通経営課題への対応については、変わらず取り組みを推進。エネルギー政策、事業環境整備をはじめ、プルサーマル、使用済み核燃料対策、最終処分といった個別課題への対応や、人材育成、研究分担方針の検討、事業者共通契約スキームの検討、日本原燃の事業運営に関する事項、外部組織との連携方針などの共通課題については、引き続き担務するもの。なお、ATENAにおける検討では、これまで規制課題の検討を担ってきた電事連の委員会やスタッフを一部承継しながら、ATENAのガバナンスの下で構成し運営。ATENAの運営スタッフは、電事連と一部兼務して職務にあたる。