関西電など 関西VPPの取組みに近鉄が参画
関西電力を中心とした「関西バーチャルパワープラント(VPP)プロジェクト」の新たな取り組みが、近畿日本鉄道(近鉄)の奈良線・東花園変電所でスタートした。既報のように同プロジェクトは、経産省エネ庁の補助事業である「VPP構築実証事業」として、関西電が、住友電気工業、富士電機、GSユアサ、ダイヘン、エネゲート、大林組、関西電気保安協会など13社・団体と共同で進めている、ピーク時における電力負荷の平準化を目指した実証事業。今回、共同事業者に近鉄を迎え、同社の東花園変電所に、蓄電池メーカーのテスラ社製の蓄電装置(4200㎾/7098kWh)を配備し、今夏以降、ピークカットに利用すると共に、防災対策として、大規模地震やゲリラ豪雨などに伴う広域停電時に、地下区間やトンネル内で停止した列車に同蓄電システムから電力を供給して最寄り駅まで移動させることで、乗客の安全な避難につなげる考えだ。
蓄電装置の導入にあたっては、関電エネルギーソリューションが近鉄に対して技術支援とアドバイスを行い、設備費用の一部を、エネ庁のVPP構築実証事業補助金で賄ったという。なお、関西電を中心とした同VPPでは現在、業務産業用大型蓄電池を、関西電、住友電工、GSユアサ、大林組、富士電機、三社電機製作所、同じく家庭用小型蓄電池を、NTTスマイルエナジー、エリーパワー、三菱商事がそれぞれ管理・所有するものをリソースに充てており、鉄道事業者の同取り組みへの参画は今回が初めてとなる。
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