九州電 九電記念体育館閉館で市が感謝催事開催
九州電力が、創立10周年を記念して964年、福岡市中央区に建設した九電記念体育館が、オープン55周年を迎える今年、閉館することが決定した。落成以来、永きにわたって九州電の企業営体育館として、大相撲九州場所やプロボクシング、さらにはクイーンなどの大物海外アーティストのコンサート会場として使用された同体育館は03年、地域支援の一環として建物が福岡市に無償譲渡され、以来、九州電グループの九州メンテナンスの管理の下、市営の福岡市九電記念体育館として、プロバスケットボール・B3リーグのライジング・ゼファー・フクオカのホームとなっているほか、社会人クラブチームの活動や競技大会、体育祭など「1日あたり8~20組の団体が利用するほどの人気」(市)で、広く県民や市民に親しまれている(05年には、福岡県西方沖地震で被災した玄界島の住民向け避難所に)。
しかし、市は、開館から55年が経って施設の経年化問題が浮上している上、昨年12月に、市内近隣のアイランドシティに福岡市総合体育館が完成したことから「当初の役割を果たした」と判断。今月末での閉館を決めると共に「九州電に対して、これまでの謝意を伝える」ため、最終日となる今月31日に「福岡市九電記念体育館閉館イベント」を開催することを決めた。同イベントは、九州電の関係者を迎えた式典のほか、同体育館のこれまでの歴史を振り返るパネル展を行って、55年間の想い出を振り返る。また、地元のKBCラジオが23日に「永年にわたって親しまれた九電記念体育館への感謝」(同局)として特別番組「ありがとう! 九電記念体育館」を放送する。なお同館は閉館後、取り壊され、同地に現在の土地の所有者である積水ハウスグループが、総戸数297戸の大型集合住宅を建設する。