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政府 電力にも国土強靱化団体の認証取得を推進

 政府は、今月18日に発生した大阪北部地震を受けて、16年度に制度化した優良事業者推奨制度「国土強靱化貢献団体」の認知拡大と、同認証取得企業・団体の拡大―を今後、進めていく考えだ。同制度は、地震や台風、津波などの大規模自然災害への備えとして、事業継続計画(BCP)の策定などに代表される民間企業の防災・減災に関する取り組みの内容を審査して、優良事業者に認証を付与する内閣官房国土強靱化推進室主導の防災・減災施策。貢献団体として認証された企業は、防災・減災ビジネスのインセンティブとして、政府公認のレジリエンス(減災・防災)認証マークを自社広告や社員の名刺に貼付してPRすることが可能になるほか、日本政策金融公庫の「社会環境対応施設整備資金」などの低利融資が利用できる報奨が与えられる。

 5月末時点での認証取得企業は、計115社(団体も含む、以下同じ)となっており、業種別では、製造業が31社で最多。以下、建設業23社、コンサル業(学術研究、専門・技術サービス)11社、卸売・小売業10社、サービス業6社、金融・保険業5社、情報通信業4社―‌となっている。電気・ガス・熱供給業は、太陽光事業のシナジーコーポレーションの1社のみだが、関西電力や大阪ガスが出資する関西エアポートも、中部国際空港と共に、運輸・郵便業として認証を取得している。国土強靱化貢献団体のさらなる普及拡大を目指して、国土強靱化推進室は、今夏中に「同貢献団体の認証に関するガイドライン」の改定を行って、新たな認証基準(国・地方自治体の災害応急・復旧活動を支援する「災害時応援協定」の締結の有無、業界大や複数企業間で行う防災・減災対策の履行実績―などを予定)を設けて、電気・ガス・熱供給業者などの認証取得を後押しする考えだ。なお、同室は現在、選考中の今年度第1回となる認証取得企業・団体の発表を、来月末を目処に行う。選考対象には、電気・ガス・熱供給業者も含まれており、認証を取得するのは「30社程度になるのではないか」(同室)という。