主な記事 詳細

過去の主な記事

北陸電 GEHが協力し18日より国際原子力研修

 北陸電力は今月18日~12月14日まで、自社の原子力部門の若手(20代後半)社員1人を、米ノースカロライナ州のGE日立ニュークリア・エナジー(GEH、日本法人は日立GEニュークリア・エナジー=本社・茨城県日立市)に派遣する。志賀原子力(計189・8万㎾)の長期停止を踏まえ「原子力保修部門への職員の派遣により、原子力の安全性と信頼性の維持・向上につなげる」(同社)ための措置で、GEHへの社員派遣は昨年6月~今年3月に、同部門の若手社員(30台前半)1人を派遣したのに続き、2年連続となる。志賀原子力が停止している間、同部門を担務する社員の能力向上を目指して北陸電は、志賀原子力の構内に2号機(135・8万㎾)の中央制御室を再現した運転訓練シミュレーター設備を設け、14年より運用を行っている。さらに社員の操作力や異常時の判断力・対応力を養成する専門訓練を、大震災後の11~17年度に計2879回も実施するなど、社員の技術力維持に注力している。

 しかし、志賀原子力に現在勤務する社員約400人のうち、11年春以降に入社した社員は稼働に関する実務経験がないことから「実際に稼働している原子力での点検作業に携わることで技術力をより高められる」と判断。GEHの協力を得て昨年より、社員の派遣を行っているもの。今年度の研修では、主要設備の点検方法やヒューマンエラーの防止対策、異物混入防災対策などの机上学習に加え、燃料移動操作訓練や原子炉の開放・閉鎖作業、制御棒駆動機構の設備点検などを体験して、業務能力の向上につなげる。