国交省 九州豪雨教訓に危機管理型水位計を普及
国交省は、台風や豪雨などの自然災害による中小河川の大規模水害に備えるため、国と自治体が各管理河川にそれぞれ設置している水位計を「全国レベルの統一システムと結ぶことで、観測データを統合処理して災害対応の効率化につなげるための新たな取り組み」(同省)を、18年度から開始する。同取り組みは、県などが管理する中小河川流域に大きな被害をもたらした九州北部豪雨(17年7月)や、台風10号(16年8月)で明らかになった「大規模水害が発生した中小河川には水位計がほとんど未設置で、そのため自治体が行う避難誘導の判断の遅れにつながった」(同)との教訓を踏まえて、同省が発案した防災対策。計画の実現に向けて同省は、計画推進組織となる「危機管理型水位計運用協議会」をこのほど発足。会員として迎えた全国の自治体との間で今後、独自防災システムを早急に構築して、○水位計の設置・管理・運営コストを低減させることで水位計の普及を拡大させる、○同システムによって一元化させた水位データを基に管理体制を効率化し、洪水予測やダム操作などの危機管理技術の高度化を図る―のが狙い。
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