経産、国交省 洋上風力第2R公募選定を総括
経産、国交両省は、再生可能エネルギー海域利用法に基づく、促進区域での洋上風力公募について、第2ラウンド公募における事業者選定を総括する。22年12月に①秋田県八峰町・能代市沖、②秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖、③新潟県村上市・胎内市沖、④長崎県西海市江島沖―の4海域における同事業者公募を開始。今年3月までに、①東北電力、ジャパン・リニューアブル・エナジー、イベルドローラ・リニューアブルズ・ジャパン、②東北電、JERA、Jパワー、伊藤忠商事、③大阪瓦斯、三井物産、RWEオフショア・ウインド・ジャパン、④東京電力リニューアブルパワー、住友商事―をそれぞれ選定・公募した。
同公募では、運開の迅速性や供給価格の低さ、サプライチェーンの強靭性、地域・漁業との共存共栄、多様な事業者の参入機会創出―などのポイントを重視する評価に見直した。これらを踏まえて両省は、同公募の評価に関する総括の方向性と共に、公募参加者への意見聴取を行う考えを提示。具体的には、〇重視ポイントを実現できる計画を提出した事業者が選定されたか、〇知事評価意見は選定結果にどのように反映されたか、〇公募参加事業者間で評価点に差異が生じなかった項目はなかったか、〇基地港湾の利用ルールがどのように適用されたか―の観点で振り返る。
重視ポイントのうち運開の迅速性に関しては、4海域全てにおいて、応募者の中で選定事業者が、最も運開時期が早かったことを確認。地元関係者への意見照会を経て作成された知事評価意見については、4海域全てで、〇関係行政機関の長などとの調整能力、〇周辺航路、漁業などとの協調・共生、〇地域経済波及効果―の3項目で、知事意見を最大限尊重したことを明らかにした。また両省は、公募参加者に対して、運開時期ごとに配点を設定する、基礎点の考え方を含めた評価基準に対する意見や、風車価格など建設コストの上昇、国際的な着床式洋上風力の導入進展による、スケールメリットの発現などに関連した意見を聴取し、次回以降の洋上風力促進WG合同会議の場で報告する。