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エネ庁 省エネ定期報告の任意情報開示を試行

 経産省エネ庁は、省エネルギー法に基づいて事業者に提出を求める定期報告書の情報を、事業者が任意で開示できる枠組み「任意開示制度」の提供に向けて、来年度から試行運用する考えを示した。ESG(環境・社会・ガバナンス)投資が拡大する中で、企業ごとの情報開示が進展しており、同枠組みを提供することで、企業の情報開示への参画を促すと共に、投資家などの読み手に対して、評価し易いツールとしての有効活用を期待する。ステークホルダーの判断やエネルギーサービスの発展にも寄与する制度として、23年度実績に関する24年度報告から本格運用する方針で、これに先立ち、来年度報告から試行を開始するもの。
 同枠組みを通じて、情報を開示する企業は、ESG投資などの呼び込み、企業PR・リクルート面の強化、追加の回答負担軽減―などを促進。さらに、ステークホルダーの投資判断や、エネルギーサービス事業者における開示企業へのサービス提案、開示データの分析を通じた高度なサービス開発といった事業の発展を後押しする。同制度に参画する企業は、エネ庁のホームページ(HP)で公開する「任意開示宣言フォーム」から宣言を行う。同宣言を受けて同庁は、同企業の開示情報を開示フォーマットに集計すると共に、宣言を行った企業をリスト化して同HPで公表。補助金申請の際に加点などの優遇措置を講じる。なお、試行では、本格運用に向けた集計などの作業確認も兼ねて、東証プライム上場企業(約1800社)に対象を限定する。