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環境省 今夏節電ポイントで環境行動に期待

 環境省は、今年2月に実施した「環境配慮行動とポイント」に関する全国アンケート調査の結果から、環境に配慮した行動に対するポイントについて、電力・ガス会社からの発行を希望する人が、調査対象者全体の44・5%を占めたことを明らかにした。今夏の電力需給逼迫が見込まれる中で電力各社は、節電に協力した需要家にポイントを付与する取り組みを相次いで発表しており、そうした消費者の環境配慮行動を促す取り組みについて同省は、グリーンライフ・ポイント推進事業として支援。一方で、全国の20~79歳の男女4000人を対象に実施した同調査結果から判明した、同ポイント発行を期待する電力、スーパーマーケットなどの業種に関しては、このほど決定した同支援事業の採択者(26件)として、幅広く参画していることを示した。
 また同調査では、ポイントを発行する店と発行しない店のどちらを利用するか―の質問に対して、対象者の80・3%が発行する店を選択。ポイント取得を想定した、今後の環境配慮行動については、多くが実施する、実施してみようと思う―と答えており、同省は、ポイントという分かりやすい形で行動の結果を見える化、インセンティブ化してフィードバックすることの有効性を改めて確認したもの。
 同支援事業では、電力業界から東京電力エナジーパートナー(EP)が採択された。同社は、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、山梨、静岡(富士川以東)の8県と東京都において、需給逼迫時などの蓄電池ユーザーによる節電協力、PPA(第三者所有)方式での太陽光設置、太陽光自家消費型自然冷媒ヒートポンプ給湯器の導入―に対して、ポイントを発行する取り組みを、同省からの支援を受けて今夏実施する。さらに同社は、来月1日から家庭の節電量に応じてポイントを付与する「夏の節電チャレンジ2022」を開始することを公表しており、同サービスを通じて電気料金を実質的に下げると共に、需要家の協力を得て、需給逼迫の回避につなげる。なお、電力による今夏のポイント付与サービスに関しては、東北電力、中部電力ミライズ、北陸電力も実施を表明。これら小売り事業者によるデマンドレスポンスは、需要家との関係強化にもつながることが指摘されており、今後の拡充が見込まれている。