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エネ庁 昨冬の電力による需給逼迫対応を広報

 経産省エネ庁は、10電力を中心とした全国の電気事業者の対応により、今年初頭の需給逼迫を乗り越えたことを、一般向けの広報で強調した。同庁のウェブサイトで提供する広報ページ・スペシャルコンテンツの最新テーマに、約1年前の需給逼迫を取り上げ、その経緯を詳細に示すと共に、安定供給のために電力が講じた具体的な取り組みを分かりやすく解説。様々な要因が重なって起こった電力供給の危機を乗り切れたことは、電気事業者が協力した成果であり、広域的な融通が上手く働いた―との評価を示した。
 具体的には、昨秋に行った冬季の電力需給見通しにおいて、予備率の十分な確保を同庁が確認したことを説明。その後、12月中旬に強い寒波が流入し、暖房利用などによる電力需要が増加したため、各電力が火力の稼働を増加して対応したことを示した。年明け1月にも、厳しい寒波が到来し、全国にわたって需要が大幅に増加。同月8日と12日には広い範囲で10年に1度のレベルを超える需要となったが、そうした中でLNG火力の燃料制約や、石炭火力のトラブルによる停止、フル稼働は2基のみだった原子力の稼働状況、太陽光比率の落ち込み―などの要因が重なり、需給逼迫の度合いがさらに大きくなったことを解説した。
 その上で、各電力による火力、水力のフル活用やガス大手とのLNGの融通、電力広域的運営推進機関を通じた非調整電源への指令、電力融通といった様々な関係者の連携した取り組みが奏功し、安定供給を維持したことを示した