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国交省 新設電柱削減検討へ電力の協力求め

 国交省は、無電柱化に向けた具体策の検討を加速するため、電力などの電線管理者に対し協力を求める。既報の通り、全国には約3600万本の電柱が存在し、約7万本が毎年増加している中で無電柱化を進めるには、新設電柱の抑制が課題となっている。このほど取りまとめた、今年度から25年度の5年間を対象とする次期無電柱化推進計画(案)では、同課題に対して経産省エネ庁、総務省の関係省庁と連携して、新設電柱の増加要因に関する調査・分析を行う方針を示しており、同計画案の策定を待って、まずは新設電柱の実態を把握するための取り組みを開始。電力などの協力を得て、新設する電柱の設置目的・理由などに関する調査を行い、その結果を基に増加要因を分析した上で、削減に向けた対応方策を今年度中に取りまとめる考え。
 並行して同省は、無電柱化を進めるための財政的措置として講じている、緊急輸送道路や道路法に基づく占用制限道路での無電柱化に対する特例措置について検討するため、電力などへヒアリングを実施する。同措置は、電線管理者が無電柱化の際に新たに取得した電線などについて、固定資産税の減免を行うもので、今年度までの時限措置としていることから今後、同ヒアリングなどを通じて同措置の効果を検証し、来年度以降の措置の在り方を検討する。さらに、無電柱化の推進などを含む必要な投資の確保と、コスト効率化を促す託送料金制度改革を盛り込んだ改正電気事業法の趣旨を踏まえて、必要な無電柱化については確実に実施されるよう、関係省庁と連携して対応する方針。