北陸電 富山県と協力し女性管理職の育成支援
北陸電力と北陸電気工事、北陸プラントサービスは、富山県と協力し、政府が「第4次男女共同参画基本計画」で打ち出した「上場企業の役員(女性管理職)比率の10%達成」に向けた官民共同の取り組みを進めている。同県は、平均勤続年数や共働き率が全国でトップクラスにありながら、女性管理職比率は13年時点で全国 44 位と低迷。そのため「県内有力企業の支援を得て、働く女性の相互交流と自己研鑽で女性社員のより一層の活躍を推進する」(県生活環境文化部)ため、北陸電や北陸電工など約30社の協力を得て同年より「煌めく女性リーダー塾」という独自研修制度を導入して、女性役員比率の向上を目指している。同塾は、協力企業から毎年1人の女性社員を迎えて半年間の研修を行い、成果発表を経て受講者に修了証を授与する管理職育成のための研修プログラム。具体的には女性活躍の現状や課題に関する講義の受講と、受講者自身が仕事をする上での悩みや問題を課題として抽出し、解決方法を探っていく課題解決型アクションラーニングが履修メニューとなる。
当初は県の主導で取り組みを進めていたが、16年からは県女性財団に業務を委託すると共に、同年より従来型研修のアクションラーニングコースに加え、短期集中型研修となるスキルアップコースとの2本立てとした。北陸電と北陸電工、北陸プラントサービスはこれまで複数回にわたって社員を同研修に参加させており、それぞれ15人/4人/10人の社員が修了・卒業している。同様に今年度も、アクションラーニングコースに北陸電、スキルアップコースに北陸電と北陸電工が参加。さらに今年度研修では、研修修了者である北陸電の光地富子・人事労務部副部長兼研修センター所長が、アドバイザーとして初めて指導にも関わるなど主導的役割を果たしている。女性役員比率のアップは、16年に施行された女性活躍推進法の基本骨子となるものであることから、県と北陸電などの取り組みが注目される。