東電PG、東電設計 ラオスで新たな調査実施
東京電力パワーグリッド(PG)と東電設計は、JICAから、ラオス人民民主共和国での「電力の質向上プロジェクト詳細計画策定調査」を受託した。既報のように同調査は、両社が東電ホールディングスと共同で、17~19年に実施した「電力系統マスタープラン策定プロジェクト」に基づく国際貢献事業。ラオス政府が計画する、中国など隣国への送電事業を拡大させるための「国内系統と隣国電力系統とを連系させる体制の構築」を支援する同プロジェクトでは、連系により融通拡大を実現させるためのロードマップと電力系統整備計画の作成に加えて、課題の整理や今後の強化方針などを策定してラオス政府に具体的に示した。
これを受けてラオス政府は、新たに「系統システム全体を適切に運用するためのグリッドコードの改善と系統連系・計画運用能力の向上」を目的とした技術支援プロジェクトへの協力―を要請。そのため、東電PGと東電設計が再度、ラオスで現地調査を行って、要請内容の背景を確認すると共に、系統システム全体を適切に運用するために必要となる、計画運用能力の強化を目的とした新たなプロジェクトの実現可能性を調査・検討することになったもの。なお、現地調査は今月中を予定していたが、新型コロナウィルス感染症の拡大を踏まえて現在、ラオスへの渡航制限措置が採られていることから、代替策として、現地業務を国内業務に振り替える、または「渡航制限措置が緩和されるまで業務委託契約の締結を延期する」(JICA)という。