東電PG、中部電 国際会議でGGGの取組紹介
東京電力パワーグリッド(PG)の沼尻剛・海外事業推進室グリーンウェイ・グリッド・グローバル(GGG)出向は、シンガポール政府が先月10、11日に同国で開催した国際ミーティング「イノベーションサミット」にスピーカーとして出席し、中部電力との海外合弁会社で、自身が取締役を務めるGGGの東南アジアにおける取り組みと事業戦略について紹介する基調講演を行った。既報のようにGGGは、東電PGと中部電が、シンガポールのICMGパートナーズを迎えて、昨年7月に設立した在シンガポールの海外子会社。今回のサミットは「アジアのコーポレート・イノベーション(新たな企業価値の創造)の最前線を紹介する」をコンセプトに、シンガポール政府と、GGGに出資するICMGパートナーズ・グループ(シンガポール)との官民共同プログラムとして行われ、沼尻取締役は、サミットのテーマに掲げられた「顧客の未解決課題を共創型で解決する」企業の代表として、○アジア地域を中心とした送配電事業、付随する発電事業、次世代インフラ事業へのプロジェクト投資と事業運営、○新規事業インキュベーション、○グローバルリーダー人財の育成―を目的に、日本の電力2社が主導するGGGの取り組みを紹介した。
講演では、日本の電力・関係会社として東南アジア圏で初の取り組みとなった、今年10月のカンボジア王国における現地配電事業会社への参画(事業運営会社の普通株式の80%を買収)のスキームを紹介しながら、同国において「今後、日本で培った豊富な技術と高品質なオペレーションの強みを活かして運転・保守メンテナンス・事故対応・カイゼンを行うことで、高品質かつ信頼度の高い電力を供給していく」と述べた上で、GGGの企業ビジョンである「(地域の持続的な開発を進めることで)世界の人々を幸せにする」を表明し、会場から大きな拍手が巻き起こった。なお、今回のサミットは、シンガポール通貨金融庁が主催する産業振興見本市「フィンテック・フェスティバル」との共催となったため、政府関係者も多数来場して盛況となった。