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中部電 美濃加茂市にも新規バイオマスを建設へ

 中部電力は、岐阜県美濃加茂市で新規バイオマスの建設を計画している。市が所有する市内蜂屋、西両町に跨る用地1・26万㎡に、バイオマス原料の製造を行う地元企業の佐合木材、三菱UFJリースとの3社共同で、発電設備を整備するもの。同用地では、市や隣接する可児市など県南東部の自治体で組織する可茂衛生施設利用組合が管理する公営火葬場・可茂聖苑が、市から用地の貸与を受けて同苑の運営を行っていたが、施設の老朽化により同苑の北側敷地に新しい火葬場を建設し、今年4月から供用している。そのため同組合が現在、旧・火葬場跡地を更地にする工事を行っており、更地になった段階で用地の所有権を持つ市が、中部電など3社に用地を貸し付け、貸与された3社が「20年度から10年以上~30年以内の期間、同用地に新設するバイオマスで発電事業を行う」(市)というスキーム。
 施設の名称や出力規模、事業開始年度・実施期間などについては、今月末までを目処に市と中部電など3社が契約を交わした後に開示する。なお、事業期間中、中部電などが市に支払う用地の貸借金は、年間584万円(1㎡あたり460円)を予定している。既報のように、中部電の自社バイオマスは、現在建設中で来年4月に運開予定の四日市火力バイオマス(木質ペレット・パーム椰子、計4.9万㎾)、今月中に着工予定で22年3月に運開予定の米子バイオマス(同、5・45万㎾)、さらに、京都府宮津市で事業化を検討中の新規バイオマス(名称未定、同、5万㎾予定)に次ぐ設備となる。このほか中部電は、昨年末に廃止した尾鷲三田火力の敷地内にも、24年度の運開予定で、新規バイオマス(同、2000㎾予定)を整備する方針を決めている。