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エネ庁 再エネコスト算定で上乗せIRR再検討

 経産省エネ庁は、調達価格等算定委員会における今年度の電源横断的な論点として、「適正な利潤(IRR)」の水準について再検討する考えを示した。調達価格の設定にあたって想定しているIRRの水準は、制度開始当初に国内外の金利水準や、各電源の事業リスクを踏まえて、区分ごとに設定。FIT法施行の12年7月1日から15年6月末までの3年間を利潤配慮期間として、1~2%のIRRを上乗せしていた。さらに同期間終了後も、太陽光以外の電源に対しては、導入が進んでいないことを考慮し、「供給量勘案上乗せ措置」として、同上乗せを維持している。

 同委員会は、上乗せ分のIRRについて、16年度の同委意見として、引き続き検討を行うことを指摘。17年度には、一般木材等バイオマス区分の認定量が急増しているバイオマス発電について、1万㎾未満の一般木材等バイオマスや、メタン発酵ガス・未利用材・建設資材廃棄物・一般廃棄物などのバイオマスには、認定量の急増が見られないことを勘案し、他電源と同様に上乗せ措置を継続することを決めた。現行の想定IRRは、10㎾以上の太陽光が5%であるのに対して、未利用材バイオマス8%、陸上風力8%、洋上風力10%、地熱13%。これら現在のIRR水準の設定から6年が経過している中でエネ庁は、資金調達コストなどの実態を踏まえて、同上乗せ措置などの再検討を行うもの。