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原子力推進自治体協 文科省に研究開発推進要請

 原子力研究開発のさらなる充実と同分野の研究の加速―を、国に対して訴えかけていくため、全国の原子力研究開発関連施設立地自治体で組織する友誼組織「原子力研究開発推進自治体協議会」が、このほど発足した。既報のように同会は、日本原子力研究開発機構(JAEA)の大洗研究開発センターが立地する、茨城県大洗町の立案と働きかけに賛同した、県内東海村と青森県六ケ所村、岡山県鏡野町の4町村が中心となって、東日本大震災以降の原子力に対する厳しい世論・風潮に対して、全国の立地自治体が連携・協力しながら、原子力関連施設の維持と地域振興、人材育成などに注力するための計画推進組織となるもの。

 同会の初代会長には、大洗町の小谷隆亮・町長が就任。事務局も同町が務める。会発足後の最初の取り組みとして、今年6月中を目処に、文科省などに対して「原子力分野の研究開発をさらに充実させるよう要望する」(小谷会長)ほか、19年度からは「原子力の研究開発推進」をテーマにした同会主催の講演会やシンポジウムを全国で開催して、原子力分野に関する研究開発強化の必要性を広くアピールしていくと共に「国民の理解促進と機運の醸成を図っていく」(同)方針。同会の副会長を務める、JAEAの人形峠環境技術センターが立地する鏡野町の山崎親男・町長も「原子力の便益を長年享受しており、平和利用を目的とした研究開発の推進は不可欠。4町村が課題解決に向けて団結する意義は深い」と、会創設の背景を説明。そのため同会では、原子力や同分野の研究施設が立地する全国18市町村の同会参画を期待している。なお、原子力関連施設の立地自治体による同種組織の発足は、今回が初めてとなる。