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経産省 先物市場の不公正取引に事前措置を検討

経産省は、今年9月の上場を予定する電力先物市場における不公正取引の防止策として、「建玉制限」「サーキット・ブレーカー制度」などの導入を検討する。同市場では、電力現物価格と先物価格の相関関係に着目し、現物市場で相場操作を行うことで、同市場の相場を変動させる—といった相場操縦や、発電ユニットの計画外停止などに関するインサイダー情報を知っている者が、同情報が公表される前に電力先物市場で取引を行い、同情報公表後に差金決済を行って利益を得るなどの不公正取引を想定。不公正取引への対応策として同省は、卸電力取引市場を監視する電力・ガス取引監視等委員会との連携も含めた、実効的な監視体制の構築や、電気の卸取引に関係するインサイダー情報を「適正な電力取引についての指針」で公表すると共に、商品取引所の業務規程で対応することなどを検討する考えを示している。さらに、これらの措置に加えて、取引参加者が商品先物市場で保有できる建玉数を制限する、建玉制限や、一日の取引において、注文の発注範囲を一定の値幅内に制限する、サーキット・ブレーカー制度などの事前措置を検討する必要性について示し、このほど開催された電力先物市場のあり方に関する検討会での議論を求めたもの。